大豆や大豆製品に含まれる成分「大豆イソフラボン」を積極的に摂取すると、更年期障害の症状が軽くなる効果がありますが、だからと言って過剰摂取はいけません。
また、1日の摂取量にも、豆腐や納豆などの食品で摂取する場合と、特定保健用食品やサプリメントでとる場合とでは、上限摂取量の目安が違ってきます。
そこで、イソフラボンの効果をより高める食べ方&1日の摂取量の目安についてご紹介します。

イソフラボンの効果を高める食べ方

大豆食品は、イソフラボンとともにカルシウムやオリゴ糖も豊富なので、腸内細菌の活性を高める食物繊維の豊富な野菜や発酵食品などと一緒に食べると、より効果が期待できます。

忙しい朝は豆乳、夜は血液サラサラ効果もある納豆など、デザートにはきな粉を使ったものを選ぶなど、いろいろな食品の組み合わせを楽しめるのが大豆製品。
特に、手軽に大豆製品をとれる豆乳はオススメで、50~60歳の閉経女性に調整豆乳200mlを飲んでもらったところ、10か月後に骨密度が増え、特に閉経後5年以上の群では、閉経後5年以下の群よりも増加率が高かったという研究報告があります。

イソフラボンの摂取量について

大豆イソフラボンは、食品中では糖と結合した「配糖体」という形で存在しており、食べた後、体内に入ると結合していた糖が腸内細菌の働きで糖がはずれ、「アグリコン」という形になって吸収されます。

厚生労働省と内閣府の食品安全委員会では、このアグリコンの摂取の上限目安として豆腐や納豆などの食品でとる場合は、1日70~75mgとしています。
これは、納豆1パックと豆腐2/1程度の量に相当します。
特定保健用食品やサプリメントでとる場合は、1日30mgを上限値に設定しています。

ただ、イソフラボンは水溶性なので一度に大量にとっても多くは尿などで排出されてしまい、研究では8時間で半減することが分かっているため、女性ホルモンに近い働きを持つ大豆イソフラボンを常に身体の中に保つには、午前と午後のように時間をずらして、1日に2回に分けて補給するのが理想的で、毎食何らかの大豆食品をとるとさらに良いです。
大豆食品として1回に食べる量はアグリコン量で30~40mg程度で十分です。

そして、結合した糖をはずすのは腸内の酵素の働きなので、腸内細菌がきちんと働けるようにしておくことも大切!
大豆イソフラボンは腸から吸収され、血中に入って初めて効果を発揮します。
そのため、吸収を良くするために腸内環境を整えるのが重要なのです。

最新の研究で、ある種の腸内細菌の働きで、アグリコンが「エクオール」という形になると、より強力な”女性ホルモンパワー”を発揮することも分かってきました。

大豆食品1食分には、イソフラボンがどのくらい含まれる?

主な大豆製品に含まれる大豆イソフラボン(アグリコン)量の目安をご紹介します。
組み合わせて1日70~75mg程度を目安にとりましょう。
※下記は糖が切れた「アグリコン」の量で記載しています。

豆腐(1丁)・・・61mg
高野豆腐(1個/10g)・・・8.9mg
おから(1/2カップ/3.5g)・・・3.7mg
油揚げ(1枚)・・・10mg
味噌(大さじ1/18g)・・・8.9mg
醤油(大さじ1/18mg)・・・0.2mg
豆乳(1パック/200ml)・・・50mg
納豆(1パック/30g)・・・22mg
きな粉(大さじ1/6g)・・・16mg

そして、大豆の力を最大限に取り入れる食材の組み合わせをご紹介します。

納豆

発酵により血液をサラサラにする納豆キナーゼなどが作られ、骨を強くして骨粗鬆症の予防の役立つビタミンKもアップ
アンチエイジング成分「ポリミアン」も多く含んでいます。
腸内環境が整い、骨も強くなります。

ゴマ

大豆イソフラボンと同様、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きを持つ「ゴマリグナン」を含み、ホルモンアップに直接働きます。
腸内細菌によって、より活性の高い成分「エンテラクトン」などに変化し、この成分が尿中へ多く排出されるほど、更年期症状が軽いという研究もあります。

さらに、抗酸化作用による脂質代謝改善効果があります。

粒ごととると殻が硬くて栄養の吸収率が悪いため、すったり、切りゴマにすると吸収がアップします。

青魚に多い良い油

サバなどの青魚やアマニ油に多く含まれるn-3系油は、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、認知症や血栓を予防する働きがあります。
大豆との組み合わせで脂質代謝が改善、中性脂肪や悪玉コレステロールを低下させます。
「エクオール」をつくる腸内細菌を育み、エクオールの産生者にこの油をとっている人が多いという研究報告も。

発酵食品

ヨーグルト、ナチュラルチーズ、キムチ、味噌などの発酵食品は、腸内細菌の大好物「乳酸菌」がたっぷり含まれています。
豊富な乳酸菌が善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれるので、大豆イソフラボンが効きやすい環境を作ってくれます。
乳酸菌は加熱すると活性が弱まる傾向があるので、炒め物や汁物に使う際には仕上げにさっと加えるのがオススメ。

抗酸化野菜

大豆に足りない抗酸化ビタミンA・C・E、血管の若返りや美肌に働くカロテノイドとの相乗効果で中性脂肪や悪玉コレステロールを低下させます。
種類の異なる抗酸化野菜をたっぷり組み合わせるのがコツ。
野菜の抗酸化成分は油や水に溶けやすいので、炒め物や汁ごとがオススメ。

オリゴ糖&食物繊維

オリゴ糖は善玉菌のエサとなって大豆イソフラボンの効きやすい環境を育み、玉ねぎやゴボウ、バナナに豊富に含まれています。

水溶性食物繊維は、余分な糖や脂肪の吸収を抑え、腸内細菌のエサになり、海藻、大麦、ゴボウなどに豊富に含まれています。

不溶性食物繊維は、便のカサを増して腸の動きを元気にする掃除役で、キノコや野菜類、豆類に多く含まれています。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、バランスよくとることが大切です。

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