めまいやふらつきは更年期障害によくみられる症状のひとつです。
激しいめまいやふらつきで立っていることも動くこともできなくなるなど、日常生活に支障をきたす人もいます。
めまいには、グラグラする回転性めまいとフワフワする浮動性めまいがあり、更年期に多いのは「浮動性めまい」。
何科を受診すればいいの?どんな治療法があるの?他の病気の可能性もあるの?などの疑問をズバッと解決します。

めまいの種類

更年期症状 めまい 画像

天井がグルグル回るような感覚の「回転性めまい」と、フワフワと浮いているように感じる「浮動性めまい」がありますが、更年期に多いのは、浮動性めまいです。

回転性めまい

「グルグルと目がまわる」「グラグラと頭が揺れる」、壁や天井がクルクル回るように感じるというのがこのタイプのめまいです。
原因の多くは、三半規管にあります。
三半規管は内耳にある小さな器官で、平衡感覚をつかさどっています。
ここにトラブルが起きたとき、身体のバランスがおかしくなって回転性のめまいが起こります。
また、脳に病気があって、回転性のめまいが起こることもあります。

浮動性めまい

「船に乗っているみたいにフラフラする」「身体に力が入らず、雲の上を歩いているかのようにフワフワする」というのがこのタイプのめまいです。
過労やストレス、ホルモンのアンバランスなどによって、自律神経が乱れているとおこりやすいめまいです。
精神的要因が関係しやすいことから、「心因性のめまい」と呼ばれることもあります。

立ちくらみ

「急に立ち上がるとクラクラする」「目の前がスーッと暗くなる」というのがこのタイプ。
貧血や低血圧などで血液の循環が悪い人に起こりやすいめまいです。
更年期には経血の量が多くなったり、月経の頻度が増えたりする人がいて、貧血にもなりやすいので気を付けましょう。

めまいの原因

めまいの原因 更年期 画像

数十秒で治まるめまいもあれば、吐き気を伴いながら数時間続くめまいもあります。
耳の奥には三半規管という平衡感覚を調節する場所があり、ここがなんらかの原因で異常になるとめまいを起こします。
めまいの理由はさまざまで、耳や脳の病気によるものや、更年期障害によるもの、心理的なものなどがあります。
いくつかの要素が複合して起こっていることもあり、自己診断するのはなかなか難しいです。

とは言っても、めまいの原因として多いのは、やはり耳の病気
耳は音を聞くと同時に体のバランスを保っている器官でもある。
原因が耳にあるめまいは、グルグルと視界が回ったり、体が上下左右に振り回されるような感じのする「回転性めまい」であることが多いです。

更年期に多いめまいの原因は、自律神経の乱れによるもので、疲労や睡眠不足、ストレスなどが引き金になったりしますが、必ずしもホルモンが低下すると起こりやすくなるとは言えません。
更年期では脳の動脈硬化がすすみ、血液の流れが悪くなることも一因
更年期のめまいは、時期がくればたいていは自然におさまってくるので、症状が強くなければ、特に治療の必要はありませんが、他の病気が原因でめまいが起こっている可能性もあるので、心配な場合は病院で診てもらうと安心です。

耳が原因のめまいで50代以降の女性に圧倒的に多いのは、起き上がったときや、頭の向きを変えたときに数十秒~数分程度の短い回転性めまいが起こる「良性発作性頭位めまい症」と呼ばれる病気。
年齢的に更年期障害と間違われやすいのですが、これは耳の中の「耳石」という石がはがれることによって起こる病気です。
再発することも多いですが、治療をすれば数週間で治ります。

こんな病気が原因のことも・・・

メニエール病、耳鼻科疾患、小脳梗塞・脳腫瘍などの脳の疾患、起立性低血圧、貧血、高血圧症などが原因でのめまいも考えられます。

降圧剤、利尿剤、向精神薬などの副作用でめまいが起こることもあります。

メニエール病

メニエール病は、めまいを起こす病気の中では、良性発作性頭位めまい症に続いて2番目に多いと言われています。
メニエール病の1回のめまいの長さは20分~24時間で、比較的長いめまいが期間をあけて発作的に何度も起こるのが特徴です。
めまいは回転性であることが多く、ほとんどの場合、吐き気も伴います。
耳が聞こえにくいなどの症状を伴うこともあり、治療をしないでいると、発作を繰り返すたびに少しずつ耳の聞こえが悪くなっていってしまいます。

耳の構造は、大きく分けて外耳・中耳・内耳の3つがあります。
このうち、内耳にあたる部分は体のバランス感覚をつかさどる器官が多く存在しています。
内耳の蝸牛(かぎゅう)という器官には内リンパ液という液体が溜まっているのですが、これが増えすぎて「内リンパ水腫」の状態がメニエール病の原因だと言われています。

対処法は、増えすぎた内リンパ液を減らし、むくみをとるというのが基本です。
利尿剤などの薬を飲んで治療をします。
また、食事とは別に1日2リットルの水を飲む「水分摂取療法」という治療法もあります。
水を飲むと尿が出るので、一番手軽な利尿剤になります。
ただし、ジュースなどではなく、水がおすすめです。

めまいが起きたときの対処法

めまい 対処法 画像

めまいによる吐き気や、ふらついて転倒したときに起こるケガも心配です。
クラッときたら無理に動かないで、その場にしゃがむか手すりなどにつかまり、横になれる場所があれば、しばらく横になりましょう。
交通の多い道や人混みでは安全な場所に移動します。
そして、頭を動かさないようにして安静にしましょう。

人によってめまいが楽になる姿勢や頭の角度があるので、自分が一番ツラくない姿勢で休みます。
浮動性のめまいは、身体の位置を急に変えたときに起こりやすいので、立ち上がる際にはゆっくりと立ち上がりましょう。
日頃から軽い運動を心がけるなどして、身体の位置を変えることに対応できるよう、身体を慣らしておくことも大切です。

めまいは何科に行けばいいの?

めまい 何科を受診 画像

耳鼻科、脳神経外科で器質的疾患を診断して、異常がなければ内科、婦人科を受診しましょう。

脳に原因がある場合には、ひどい頭痛がする、ろれつが回らない、手足がしびれる、物がダブって見えるなどの症状をともなうことが多いです。
明らかにこれらの症状があるのなら脳神経外科を受診した方がいいですが、とりあえずは耳鼻科を受診しましょう。

診察では、まずは問診によって患者の話を聞き、その後、聴力検査や体のバランスをみる検査、目に不自然な動きがないかを調べる眼振検査をするのが一般的。
必要に応じて、画像診断やしびれがないかのチェックをし、心療内科など別の科を紹介することもあります。

耳鼻科
メニエール病、良性発作性頭位めまい症ではメイロンの点滴で発作症状を抑え、慢性的な場合は、内耳循環改善薬、利尿剤、ビタミンB12、抗ヒスタミン製剤などが処方されます。

脳神経外科
小脳や聴神経に腫瘍などがないか、脳出血・脳梗塞はどうかを画像検査で診断し、腫瘍が見つかると手術の検討をします。

内科・婦人科
器質的疾患がない場合、自律神経失調症としてのめまいが考えられ、生活指導に加え漢方治療などを行います。

めまいの治療・対策法

めまいの治療・対策法 画像

他に病気がなく、更年期の症状としてのめまいであれば、ストレスなど分かっている原因を取り除くことを基本にしながら、精神安定剤や自律神経調整剤、抗めまい薬、漢方薬などによる治療が行われます。

漢方での治療
めまいは、漢方では「水毒」という病態によるとされています。
水太り、身体が重い場合は「半夏白朮天麻湯」、血行が悪い場合は「当帰芍薬散」、朝が起きにくい・頭が重いなどの症状もあれば「苓桂朮甘湯」、高血圧・動脈硬化などもあれば「釣藤散」などがおすすめです。

セルフケア
脳には全身の血液の15%が流れると言われています。
つまり、脳の血行をよくするには、全身の血行をよくするのが一番の近道です。

入浴をしたり、暖かい服装を心がけたりなどの血行促進、頭部の血圧維持のため下半身の筋力アップトレーニングをしましょう。
ウオーキング、ジョギングなどの有酸素運動、ヨガ・ピラティス、整体など体をしなやかにする運動やケアが有効なこともあります。

長時間同じ姿勢でパソコン、読書などをするのはよくありません。
なるべく体を動かして血液循環をよくすることが大切です。

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